2019年09月01日

心と体とクォンタム

“早起きは三文の徳”という表現がありますが、朝早く起きるということは気持ちが良いものですね。私たちが、なんだかんだと理屈をつけながら生きているこの都会の人間世界がまだ眠りこけている、その背後に・・・・・・こんな気持ちの良いイノチの世界があるということに気付かされます。


そのくせ、朝早く起きることには抵抗感があって、ついつい寝床の中でグズグズしてしまうというのは、一体どうなっているのでしょうか?


この地球上には、サルやイノシシ、鳥や魚など実にさまざまな生物が、ジャングルや空、海など固有の環境に棲みついていて、その環境から飛び出すことはできません。人間だけは違いますね。住み心地が悪くなってきたら、身の回りの環境を変えていくことができるのですから、神様あるいはこの大宇宙から素晴らしい能力を授かっているというわけです。


ところが良いことばかりではありません。


自分たちが発明し、作りあげたさまざまな道具や機械を使って、身の回りの環境を自由自在に改変した結果、現れたのが『環境汚染』です。


私たちが生きている世界は、元はと言えば自然な環境であったものが、気がついてみると、すべて人工のものに置き換わってしまった、自然界のもつあたたかいイノチの世界がどこかに行ってしまった・・・・・・そんな世界に囲まれつつある、というのが現代に生きる私たちの実態ではないでしょうか?


『令和』という元号からは、“私が生きている”という以前に、“そこにイノチがある。そのイノチは大宇宙いっぱいに広がっている”というメッセージが伝わってくるように感じられます。


人間の根本の特質は“直立することによって広い展望をもつ”ことができるようになったことだと思うのですが、環境を自分の都合の良いように変えることによって、自分中心の世界を創り、自分を閉じ込めってしまった結果、本当に“生きたもの”“自然”に触れることがなくなりつつある、というのが実態ではないでしょうか?


令和時代には、「少子高齢化」と「人口減少」が重なるというシビアな現実も指摘されています。天命を全うすることによって、自分に与えられた長寿を楽しむことこそ私たちの務め・・・・・・そんな世界を展開したいものですね。



クォンタム・ヒーリング


私たち人間の原材料を追求いたしますと、これ以上分割できないクォンタムという単位に行きつきます。あらゆる形のエネルギーがクォンタムを最小単位としていて、その中で波動が発せられたり吸収されたりしていることが知られています。


心と体とクォンタム


世界各地で奇跡的な治癒が報告されていますが、ディーパック・チョプラ医学博士は『内的意識の力がヒーリングのメカニズムの中で劇的な飛躍―クォンタム・リープ―を促しているように感じられる。癌が治るのも、折れた腕が治るのも、意識が治すから治るのです。成功した患者は、自らの治癒力を引き出すことを習得したのです。一部の人々は、クォンタム・ヒーリングの秘訣を発見したのです。彼らは心と体の結びつきを具現した天才です。ヒーリング反応を習得するためには、心と物質の接点、意識が初めて効力をもち始める点に到達しなければなりません』と述べておられます。


1970年代にオハイオ大学で行われた心臓病に関する研究で、ウサギの動脈を塞ぐために大変有毒な高コレステロールのエサが与えられました。ウサギにはしかるべき結果が出始めましたが、一つのグループのウサギだけ症状の現れ方が60%少ないのです。


ウサギの生理機能からは説明できなかったそうなのですが、このグループのウサギを担当している学生がウサギを撫でたり可愛がったりするのが好きなことが偶然わかったそうです。彼は餌をやる前に数分間、ウサギを一羽一羽優しく抱いていたのです。このような免疫能向上の原因となるメカニズムはまだわかっていないそうです。


治癒器官すなわち体を治癒するための役割を果たす器官が存在するわけでもないのに、体はダメージを受けた時に何をするべきかを知っているというのですから、不思議なことですね。体がそれ自身の心をもっているのかも知れませんね。医学的に見れば、心というものはフィクションにすぎないと主張する専門家も少なくないのだそうです。私たちが病気だと思うとき、本当に具合が悪いのは脳だというわけです。



心と体に宿る叡智


一体、心とは何なのでしょうね?


私たちの身体を含めて、形のあるすべての原子の内部は、99.999%が虚空になっているのだそうです。この銀河宇宙と人の体を分ける境界線は何なのでしょうか?


光は、ある瞬間においては波動であり、ある瞬間においては光子であることが知られています。同じようなことが私たちの体内でも起こっているのだそうです。


私たちが何かあること、たとえば桜の花のことを考えたとします。“桜の花”をめぐる思考がある時、ある場所に突然現れると、それによって何万という脳細胞が一瞬にして、神経伝達物質をつくるというのですから、すごいことが行われているわけです。


心と体が一致協力して思考を物質に変換するということですが、さまざまな奇跡的な現象が報告されています。


この大宇宙においては、物質でもない、エネルギーでもない何か特別な状態が存在するのかも知れませんね。量子の世界から目が外せないのではないでしょうか?


医学博士であるチョプラ氏は「医師は皆、『病気を治すのは自然だ』ということに気づいています。・・・・・・微量のホルモンやメッセンジャー酵素の秘密を求めて知識をドンドン細かく砕いていったとしても、『叡智』というタンパク質の分子は見つからないでしょう。それでも叡智はまちがいなく働いているのです」として「叡智は私たちの体のどこにでもある」と述べておられます。


私の子供のころ、類まれな治癒能力をもった〝おばちゃん〞がおられました。元産婆さんだったのですが、その人に30分から1時間ほど手当をしてもらうと、身体がものすごく楽になり、疲れなど吹っ飛んでしまうということで、多くの人から引っ張りだこでした。


おへその下あたりに手を置いて、じっとしておられるだけなのですが、ものすごく楽になるのです。


私たちの心と体の中を流れている『叡智』が呼びさまされ、神経伝達物質をはじめ、体内のさまざまな伝達分子が働き出したのではないか、とそんな感じがいたします。


『心と体』の一体化・・・・・・私たち現代人に求められる大きなテーマではないでしょうか?


参考文献:
*ディーパック・チョプラ『クォンタム・ヒーリング』
春秋社(上野圭一監訳 秘田凉子訳)




Posted by THDstaff at 10:00